ESG投資についてのラリー・フィンクCEOの考察と未来展望
By New York Times Events · 2024-04-12
BlackRockのCEOであるラリー・フィンク氏がESG投資に関する見解を提供し、今後の市場展望について語ります。彼の考察は投資家にとって重要な示唆を与えます。
未来の市場展望:ESGについての興味深い会話から見えるもの
- アンドリュー・ロス・ソーキン氏と、BlackRockの会長兼CEOであるラリー・フィンク氏をご紹介します。ラリー・フィンク氏は現在、約8兆ドルと言われる資産を管理しており、一時期は約10兆ドルに達していました。私たちの舞台に数回登壇していただき、本当にありがとうございます。ESGなど多くの問題でパイオニアとされる方であり、今回は特にそれに焦点を当てたいと考えました。ESGに対する反発や、資本主義の本質、その意味について議論が盛んに行われている中で、このようなテーマを取り上げることに意味があると考えました。
- 経済の現状について尋ねられたラリー・フィンク氏は、世界で多くの素晴らしいことが起きている一方で、現在の経済には高いインフレーションと市場の下落、資産価格の変動、ドル高な どが見られると述べました。彼はインフレーションが急速に沈静化すると信じており、目標とされる2%まで落ち着くのは難しいと語りました。彼が最も懸念しているのは、世界が希望を失いつつあることであり、出生率や人口動態の変化などを指摘しました。
- 今後の展望として、ラリー・フィンク氏は、インフレーションがピークを迎える後に2〜3%のインフレーションの世界に目覚めることが予想されると述べました。また、財政刺激の限界や中央銀行の量的緩和の解除などが経済に影響を及ぼす可能性があると指摘しました。株式市場や401kなどに投資している人々にとっては、長期的な視点からは良い展望が望めるかもしれませんが、一方で経済の停滞が懸念されると語りました。
- 今後の数年間、中央銀行が行う債券購入の解除や景気刺激策の再びが難航するなか、金利が基本的に上昇することが予想されるというフィンク氏の見解は、投資家にとって重要な示唆を提供しています。世界が新たな経済環境に向かう中で、投資家や企業はリスクと機会のバランスを見極める必要があります。資金の運用やリスク管理において、今後の展望を踏まえた戦略が求められるでしょう。
