覚醒、成長、そして明日の宗教についてのケン・ウィルバーの考察(#54)
By Embodied Philosophy · 2024-02-28
ケン・ウィルバーによる覚醒、成長、そして明日の宗教に関する考察について詳しく紹介しています。彼の専門や議論の要点に注目しながら、自己成長の段階と発展、宗教の関連、宗教と霊的覚醒などについて解説しています。
Ken Wilburの専門
- Ken Wilburは、20冊以上の精神世界と科学に関する著書があり、25か国以上で翻訳されている。
- 彼の最新の著書は、意識研究におけるアインシュタインと呼ばれるほどの重要な存在である。
- 彼は、西洋と東洋の心理学を統合しようとする独創的な考え方で知られている。
- 彼の著作は、西洋文化だけでなく、ニューエイジなどのカウンターカルチャームーブメントにも批判的な視点を持っている。
Ken Wilburの専門
自己成長の段階と発展
- 自己そのものが成長し、発展していくと、さまざまな段階の発展を経験します。
- 多くの西洋の心理学者は、覚醒の状態を追跡していないため、覚醒や開眼の能力に気付いていません。
- 覚醒は別の道であり、それはただ単に相対的な発達や成長に関連しています。
- 成長と覚醒それぞれが独自の内面発展の段階を持っており、それらは関連していると言えます。
自己成長の段階と発展
宗教と成長の関連
- 宗教が誕生する時期は、主にエスノセントリックな成長段階にあると説明されています。
- この段階では、世界の主要な宗教も誕生しましたが、奴隷制度などに反対しなかったことが指摘されています。
- 世界中の主要な合理的な産業国が約100年前に奴隷制度を廃止したのは、『世界中心的』の成長段階が始まったからであると述べられています。
宗教と成長の関連
宗教と霊的覚醒
- 多くの北ヨーロッパ人が宗教を信じる割合が減少しており、これにより宗教は変化しなければならない状況にある。
- 宗教的な生活の本質は目覚めることであり、目覚めの重要性と共に成長することの重要性を理解する必要がある。
- 多くの宗教は現代の西洋社会では教育を受けた人々にとって嘲笑の対象であり、これは非常に害を及ぼすものと見なされている。
- 高い成長段階では前合理的な宗教的信念はなくなり、これにより科学との対立もなくなる。
- 成長段階によって、神の概念も再評価される必要があり、神という言葉自体には過去からの歴史的な概念が含まれている。
宗教と霊的覚醒
文中の議論の要点
- この本では、成長の段階ごとに私たちの文化が変化していく様子が詳細に説明されています。
- 伝統的な価値観、合理的で科学的なモダンな価値観、そして多元的で前衛的なポストモダンな価値観という3つの価値観が紹介され、それぞれの段階が詳しく説明されています。
- また、これらの段階に加えて、更に高次の段階である統合的な段階が紹介され、これら全てを包括することの重要性が強調されています。
- 著者は、これらの段階の文化的な変化がトランプ氏のような現象を説明する上で重要であると指摘し、トランプ氏の現象が文化進化の最先端から生じた信号であると述べています。
文中の議論の要点
Conclusion:
この記事では、ケン・ウィルバーによる成長の段階と文化の変化に関する議論を詳しく紹介しました。彼が提唱する高次の段階や統合的な段階についても触れながら、明日の宗教と文化進化について考察しました。